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【掃除・洗剤  
・カビ取り剤と塩素系漂白剤とカビ止め剤 [1]

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監修

■山田 芳照
DIYCITY代表
DIYアドバイザー
ホームセンター達人
DIYプロダクション代表

<プロフィール>

テレビ番組出演も多くDIYブームの仕掛け人として活躍している。DIYに関する出版も多数。また、イベントなどでの講師経験も豊富。2011年にDIY女子部を立ち上げた。


塩素系カビ取り剤と漂白剤

 市販されている塩素系カビ取り剤は、カビの胞子や菌糸を殺菌し、さらに漂白してカビを消す効果があります。一方、塩素系漂白剤には、洗濯用の「ハイター」(花王)や、キッチン用の「キッチンハイター」(花王)、「キッチン キレイキレイ お台所の除菌&漂白」(ライオン)などがあり、これもカビを取る効果とては、カビ取り剤とそう変わりません。つまりカビ取り剤も塩素系漂白剤も、主成分が次亜塩素酸ナトリウムで、内容はほぼ同じだからです。

 ただ、だからといって、みんな同じというわけではありません。そこで、基本的な違いを知っておきましょう。

カビ取り剤とキッチン用漂白剤には、界面活性剤が入っていて、殺菌漂白効果に加えて、汚れ落とし効果などもあります。洗濯用漂白剤には界面活性剤は入っていません。

カビ取り剤は、安全のために濃度の上限が決められていて、濃度はあまり高くありません。漂白剤のほうが濃度が高くなっています。

カビ取り剤は、飛び散りを防ぐために、泡やジェル状にスプレーできるようになっています。また、技術革新が進んでいて、カビが速く消えるようになっていたり、ゴムの部分に浸透しやすいようになっていたり、いろいろな工夫がされています。

したがって、基本的には、漂白剤を使うより、カビ取り剤を使うことをおすすめします。

ハイター キッチンハイター キッチン キレイキレイ お台所の除菌&漂白


カビ取り剤は塗ってそのままに

 カビ取り剤を使っても、タイル目地などのカビが取れないということをよく聞きますが、その原因の一つは、カビ取り剤をつけてから、ブラシなどでこすっているからだと考えられます。

 塩素系カビ取り剤は、カビを殺菌漂白してカビを取るものなので、つけてそのままにしておくことがカビ取りの大切なポイントです。時間がたつにつれて殺菌が進み、漂白されてカビは消えていきます。これをこすると、散らしてしまって殺菌漂白する時間がなく、逆にカビ取り効果は落ちてしまいます。
 また、「カビ取り剤を使っていたら、タイル目地がやせてしまった」「カビ取り剤はタイル目地を傷めるのでは」という質問を受けることがあります。結論から言うと、カビ取り剤はタイル目地を傷めません。タイル目地にはホワイトセメントが使われていて、セメントはアルカリ性です。カビ取り剤もアルカリ性なので、傷めることはありません。タイル目地がやせてくるのは、ブラシなどでゴシゴシこすっているからです。

 なお、カビ取り剤は2~3年たつと効果がほとんどなくなるので、古いものを使うと、カビが取れない場合があります。

ゴムパッキンのかび取りについて

 浴室の埋め込みタイプの浴槽のまわりに、触るとゴムのようなもので埋めてあるタイプがあります。このゴムのようなものがシリコン系充てん材です。ユニットバスの継ぎ目にも使われていますし、洗面台のすき間や、台所のすき間などにも使われていることもあります。

 これらには、防カビ剤入りのシリコン系充てん材が使われていて、効果は約2年間持続します。新築したり、リフォームをして、はじめはカビなかったのに、いつのまにかカビで黒くなったというのは、2年が過ぎたからです。

 このシリコン系充てん材は、カビやすく、カビが発生してひどくなると中までカビが浸透していってしまいます。

 また、アルミサッシの窓のガラスを周囲で止めているゴムも、浴室の湿気や結露でカビて黒くなります。これもシリコン系充てん材と同じで、カビがひどくなると中まで浸透します。

 最近、「ゴムパッキンのカビも落とす」というカビ取り剤が出まわっています。ゴムパッキンとは、シリコン系充てん材やサッシ窓のゴムのことで、カビがひどくなければ、かなり落とすことができますが、真っ黒になっている場合は、薄くなる程度です。テレビCMのようにはいきません。

カビ取り剤を使うときに注意すること

■強いアルカリ性
 ゴムやビニール手袋をして皮膚につかないように、メガネなどをかけて目に入らないようにします。手についてヌルヌルするときは、水で洗い、お酢で洗うと中和されて直ります。

 カビ取り後は、水洗いか水拭きをして、アルカリ分を落としておきます。

 なお、タンパク質を溶かすので、動物性のハケやブラシは使えません。合成繊維のハケや歯ブラシならば使えます。

■色が抜けたり、変色する
 衣服につくと、漂白されて色が抜けるので、不要のワイシャツなどを着て作業することをおすすめします。

 浴槽、輸入タイル、ユニットバスの中には、変色するものがあります。ビニールでカバーしたり、濡れた雑巾を置いたり、隅のほうで試してみるなどするといいでしょう。

 アルミ、ステンレス、真ちゅうなどの金属部分につくと、変色したり、サビの原因になることがあるので、これもカバーしておきます。

 また布製の壁紙、和室の繊維壁(綿壁)、じゅらく壁(京壁)などに使うと、これも漂白されて色が抜けてしまいます。

■換気をよくする
 あのツンとするにおいを吸い込むと気分が悪くなることがあります。最近のカビ取り剤は臭いをやわらげてあるものが増えていますが、やはり窓やドアを開けたり、換気扇をまわして換気をよくして作業すること。カビ取り剤を塗ったらすぐに浴室から出ることです。また広範囲にカビ取りをするときは、何回かに分けて作業することをおすすめします。

■目より上にはスプレーしない
目より上にスプレーすると、顔にかかったり、目に入る恐れがあるので、絶対にスプレーしないようにします。

■酸性洗剤と混ぜない
 酸性洗剤と混ざると、塩素ガスが大量に発生して危険です。ひどいときは死亡事故が起ったこともあります。「まぜるな危険」の表示のある酸性洗剤とは絶対に混ぜないこと。



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