玄関 カギの抜き差しが重くなったとき

   油などは差さないこと
 玄関のドアなどひんぱんに使うドア錠によくあることですが、カギ穴にキーを差し込んだり抜いたりするとき、引っ掛かるような感じで、スムーズにいかなくなることがあります。
 こんなとき、間違っても油や潤滑剤、シリコーンオイルなどをを差さないこと。昔の錠と違って、最近の錠前の機構は、とても複雑になっているために、カギ穴に油などを差すとホコリやゴミがついて、もっと調子が悪くなってしまいます。「CRC5−56」(呉工業)などの防鋳潤滑剤も差さないようにします。

   エンピツの芯でも直る
 カギの抜ぎ差しが重くなったのを直すには、エンピツの芯を使って直すこともできます。これはエンピツの芯に含まれている黒鉛が金属部分に付着し、自己潤滑するためです。
 紙の上で鉛筆の芯をカッターなどで削って粉にします。これをカギ穴のそばに持っていき、キーにエンピツの粉をまぶします。見た感じは粉がついていないぐらいでよく、そのままカギ穴に差し込んで、カギをかけたり開けたりします。2〜3回繰り返せば、キーはスッと入るようになります。紙を最初に2つに折っておくと、キーに粉をまぶしやすくなります。
 なおシャープペンシルの芯を適当に析って入れたりしないようにします。また最後にキーについたエンピツの芯の粉は、よく拭き取っておきましょう。
 ただ、この方法はピッキングに強いと言われるディンプルキーマグネットキーにはおすすめできません。また黒鉛は電気を通すので、電気錠に使うとエラーが出ることがあり、これもおすすめできません。一番普及しているディスクシリンダーキーならばOKですが、長持ちしないので、応急処置として使うようにします。
1.エンピツの芯を削って粉にする。   2.削った粉をカギにまぶす。   3.カギ穴に差し込んで回す。これを繰り返す。

   カギ穴専用の潤滑剤がおすすめ
 本格的に直すにはカギ穴専用の「鍵穴のクスリ」(建築の友)がおすすめです。これはアルコールに粉末のボロン(窒化ホウ素)が入っているもの。
 試しにプラスチックの板などにスプレーしてみると、始めは濡れていますが、アルコールがすぐに揮発して白い粉が残ります。手で触ってみると、片栗粉のように細かく、スベスベしています。この粉がボロンです。
 ボロンの分子は六角形の結晶が何層にも重なった形をしていて、この層に衝撃を与えると、表面が「はがれる」「移動する」「別の場所に付着する」という動きを繰り返します。このようにボロンが移動し続けることにより、すぐれた潤滑性を発揮し、ドライなのでホコリもつきません。
 したがって、付属の細いノズルをつけ、カギ穴に5秒ぐらいスプレーすると、キーはスムーズに出し入れできるようになり、効果も長持ちします。
 なおドアや引き戸以外にも、車のカギ穴や南京錠、自転車のダイヤル錠にも使うことができます。なお南京錠やダイヤル錠に使うと、表面に白いボロンの粉がつきますが、これは歯ブラシなどでこすって取ればきれいになります。

鍵穴のクスリの使用例
鍵穴のクスリ

   油などを差したカギ穴は
鍵穴のクスリUの使用例  カギ穴に油や潤滑剤、シリコンオイルなどを差したことがある場合には、「鍵穴のクスリU」(建築の友)を使いましょう。
 こちらは、「鍵穴のクスリ」と同じ粉末のボロン、そしてアルコールの替わりに油やシリコンオイル、ホコリを分解洗浄する溶剤が使われています。これをカギ穴にスプレーすると、内部の油、シリコーンオイル、ホコリなどを分解洗浄します。そのまましばらくおくと、溶剤は揮発して粉末ボロンだけが残り、調子の悪くなったカギ穴も直ってしまいます。
鍵穴のクスリUの働き
鍵穴のクスリU

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