猫舌とは熱いものが苦手であることを言うが、確かにフランス料理では、日本食にあるようなフーフー息を吹きかけながら熱々の料理を食べるという場面は見たことがない。
日本にいるフランス人はコーヒーとともに紅茶や同様日本茶が好きな人が多いが、出されてくるお茶は日本人の私にとってぬるくて物足りない。
有名なブイヤベースは鍋であるが生ぬるい。
3月9日付の朝日新聞に猫舌の話しがあった。温度を感知する温点の数は、舌には1平方センチメートル当たり1個あるかないかで、皮膚には1〜4個なのだそうだ。すなわち口の中は温度に対して鈍感なのである。
それなのに猫舌があるのはなぜだろう。
舌で感じる温感は後天的なもので慣れによって熱いものまで食べられるようになるのだそうだ。熱いものを好んで食べるのが好きな家庭で育った人は猫舌にはならない。
そもそも熱を加えて食べるという所作は人間特有であるから、食べ物に火を通して食べない動物は皆猫舌なのだそうだ。決して猫だけが猫舌かというとそうではないのである。
熱を加えるのは殺菌効果もさることながら、旨みも増強されるようだ。甘みが良い例で、冷たいもので感じる甘みは熱いものよりは弱く感じる。
なぜ猫に代表されるかと言えば、日本には「猫に小判」とか「猫の手も借りたい」というように「猫」にたとえた言葉が多い。
猫に例えることの多いのは、日本固有の現象なのである。そこで「猫」におはちが回ったということであるらしい。