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フランス語  VOL.8 2007/03/08
エダ
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VOL.8 旨いエスプレッソ

エピローグ

たばこを吸わず酒も飲めない私にとってのコーヒーは生活とは切っても切れない。

待ち合わせをしていて時間をつぶすために飲む比較的大容量のアメリカンコーヒー、ゆったりとした時間をぼっとして過ごすときに飲むシナモンパウダーの効いたカプチーノ、朝食のパンと一緒に飲むミルクたっぷりのカフェオーレ、食事の後や思考の途中に飲むエスプレッソ。(フランスで生活するまでは、エスプレッソを飲む機会はあまりなかった)

それぞれのシチュエーションによって飲むコーヒーが異なる。

その中でも、エスプレッソは、思考を一時停止して数分のポーズをとり、それからさらに今までの思考を継続するときに最も適している飲み物であると思う。気分転換に適しているのである。

エスプレッソの魅力は、濃厚な抽出液と砂糖の甘みの絶妙な組み合わせから引き出されるスッキリ感ではなかろうか。飲んだ後のスッキリ感によって、さらに思考を継続する力を与えてくれる。

こんな機能がデミタスカップに入っているほんの数十CCに凝縮されているのは驚きである。

コーヒーは人間が作った飲み物の中で酒やたばこと並び希にみる完成度の高い嗜好品である。エスプレッソの完成された味覚は19世紀からの人間の絶え間ない開発努力の継続がもたらしたものだ。

抽出に使う豆の選択、煎り方、粉の粒径、蒸気を使った圧力による短時間の抽出方法。これらにたどり着くまでにどれだけの時間と労力を要したのだろうか。

(大したことは考えていないが)思考を進める際に必要なエスプレッソの効用をフルに引き出すために、エスプレッソ専用の豆、かなり高価なマシン(旨いエスプレッソを作るマシンは私にとってかなり高価であった)を準備することはそんなに贅沢でないと思っている。

むしろその投資は合理的なような気さえする。

思考に疲れた頭を短時間でリセットする素早さは、エスプレッソの名前の由来であり、たくさんのコーヒーの種類の中でたぐいまれな特徴である。

それにしても、フランスは料理だけでなく、嗜好品も優れたものが多い。


エスプレッソ

元もとコーヒーは好きであったが、フランスで生活するうちにエスプレッソなるコーヒーがかなり旨いコーヒーであることを知った。

以来、日本に帰ってからもエスプレッソ通である。ご存じのようにフランス料理にワインは切っても切れないのだが、最後のデザートとともに飲むエスプレッソもワイン同様重要である。

フランス料理とワイン、エスプレッソ、チーズは、日本のカレーライスとらっきょ、ふくしん漬け、日本食にみそ汁やお新香の関係に似ている。

とはいえエスプレッソについて殆ど知識がないのでインターネットを検索してみた。以下のうんちくは、バリスタさんが運営されている

「エスプレッソの扉(http://www.espresso.jp/index.htm)」

を参考にしているので、詳しい情報入手希望の方はバリスタさんのホームページへアクセスしてください。


エスプレッソの名前の由来

エスプレッソの語源は「エクスプレス」で、ご存じのように「急行」や「速い」という意味がある。確かに、エスプレッソは、20〜30秒で抽出が終了するという点で非常に短い。

エスプレッソの抽出方法は、19世紀後半からイタリア、フランスで始まり「如何に早く旨いコーヒーを作るか」を追求した結果、現在の蒸気抽出方に落ち着いている。


カフェインは体に悪いか

カフェインは体に悪いと良く言われるが本当なのだろうか。バリスタさんによると、“200mg のカフェインは副作用なしに脳の活動を活性化させる(結果として思考力や集中力を高め眠気や疲労感を軽減させる)が、500mg を越えると頭痛や不眠をもたらし、1000mg を越えると動悸や目眩などの副作用を引き起こす”そうだ。

適量の摂取はメリットが大きい。


エスプレッソは一般のコーヒーよりもカフェインが多いか

私も誤解していたが、答えは否である。

バリスタさんによると、“デミタスカップで飲むエスプレッソのカフェインは一杯 100mg、普通のコーヒーのそれは一杯 150mg”なのだそうだ。

理由は、コーヒー豆に含まれるカフェインは焙煎の過程で揮発する。エスプレッソ用の豆は深煎りするので揮発量が多くなりカフェインの量が少なくなる。

また、実際に飲むコーヒーに抽出されるカフェインの量は抽出時間に従って増加する。抽出時間の短いエスプレッソはコーヒーに溶け出すカフェインの量が少ない。なるほどなるほど。

ちなみに、市販の栄養ドリンク剤のカフェイン含有量は 50mg〜200mgなのだそうだ。


コーヒーは胃に悪いか

一般にコーヒーが胃に悪いといわれる理由は、カフェインが含まれているからである。

カフェインが胃に悪いと言われる所以は、カフェインが胃液の分泌を活発にすることから来ているようだ。

すなわち、空腹時にコーヒーを飲むと、胃液の分泌が活発になり、その結果、不必要に胃が活発になりかえって胃に負担をかけることになる。

反対に、満腹時にコーヒーを飲むと消化促進につながりメリットになる。こってりしたフランス料理の最後にエスプレッソを飲む習慣は、この消化を促す効果もあるようだ。


エスプレッソに砂糖は必需品

エスプレッソには砂糖を入れないと不味い。

小さなデミタスカップに入ったエスプレッソに角砂糖を2個、これは普通のフランス人がエスプレッソを飲むときのほぼ決まった砂糖の量である。

さらに、ソーサーにチョコレートなどが載っていることもある。好きな人は、角砂糖だけ食べていたりする。

砂糖を控えめにして、コーヒーなどは砂糖を入れないで飲むように心がけている私などはゾッとしてしまうが、これは一種の錯覚であるらしい。

なるほど小さなデミタスカップに角砂糖2個は、あたかも普通のコーヒーに砂糖を2〜3杯入れている感覚がする。

実はそんなでもないのである。角砂糖1個なら、旨いコーヒーを飲むということと健康を天秤に掛けて、旨いコーヒーを選択できる範囲内である。エスプレッソと砂糖はセットである。


エスプレッソは苦いか

そもそも前述のようにエスプレッソは砂糖を入れて飲むものである。

コーヒーと砂糖バランスが旨いコーヒーを作り出している。また、適切な豆と抽出法で作られたエスプレッソは砂糖なしで飲んでも苦くないそうだ。

これはフランスでも滅多に経験したことがないが、4つ星のレストランなどで出てくるエスプレッソで時々砂糖なしで飲めるエスプレッソに出会うことがある。


エスプレッソは挽いた後の豆の保管、抽出量が大事

エスプレッソは、深煎りの豆を細挽きにするので酸化しやすく、豆の保管状態が良くないとコーヒーが不味くなってしまう。

また、抽出量が多すぎても出がらしの状態になり、コーヒー豆の雑味成分まで溶け出してきて苦くて不味くなる。


エスプレッソは何故旨いか

エスプレッソは、その名の通り早く抽出する事を目的として発達してきたことは前述した。19世紀後半にフランスとイタリアで開発が始まり、高い圧力を加えて一気に抽出する方式が思考される中で予想外の現象が起きた。

抽出されたコーヒーの表面にはクリーム状の濃密な泡が浮かんでいて、初めてこの泡を見たとき開発者は圧力が高すぎて「あく」が出てしまい失敗作だと思った。

しかし、試しに飲んでみて、その濃厚で深みのある味わいに驚いた。いわゆる、これが「アロマ」である。エスプレッソは、この「アロマ」があるから旨いのである。


コーヒーの昨今

外で飲むときには、今と違って昔は値段がずいぶん高かった。一杯500円は普通でストレートコーヒーになると1000円近くした記憶がある。この値段には場所代が入っていると思っていて妙に納得していた。

デートなどでは見栄を張って、味も分からないストレートコーヒーを注文して知ったかぶりをしていたものである。

バイト代がコーヒー一杯にいっぱい消えた。それにしても最近のコーヒーは安くて旨い。巷では200円以下で本当に美味しいコーヒーが飲める。


究極のマシン、ネ○プレッソのコーヒーマシン

今まで、何とか旨いエスプレッソを家庭で飲もうと試行錯誤して2台を購入した。

最初は火にかけて抽出するフランス製貰い物の簡易マシン。これは、時々旨いコーヒーが入れられるので今でも気に入っている。

が、成功率が10杯に1杯くらい。これではいかんと、本場イタリアのデ○ンギのマシンを購入した。

このマシンは良く詰まる上に成功率は前述のフランス製簡易マシンと同じくらいだった。

エスプレッソのうんちくをよくよく読んでみると、実は豆とマシンの両方が満足されない限り「アロマ」の豊富な旨いコーヒーは入れられないらしいことが分かった。

結局、日本に住んでいるフランス人にどのようにして旨いエスプレッソを入れているか聞いてみた結果、ネ○プレッソのマシンが究極のマシンであることが分かった。(今のところ素人が簡単に旨いエスプレッソを入れることが出来る唯一のマシンだ)

このマシンは、専用のカプセル(ネ○プレッソしか売っていない)に封入された豆を使う。

すなわち、ネ○プレッソマシンを購入したら最後、永久にネ○プレッソからカプセルを買い続けなければならない。

分かってはいるが、「旨いコーヒーが飲める」ということと引き替えにまんまと企業戦略にハマッテしまった。

それにしても、このエスプレッソは掛け値なしに旨い。企業戦略とはこのようにすべきという好事例である。

by エダ



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